2011年9月29日木曜日

The Sea and Cake


The Real Glimmers Of Autumns

Sep 28, 2011

Words by Sean Moeller
Illustration by Johnnie Cluney
Recording engineered by Patrick Stolley
Translated by Teshi




週末の過ごし方も以前とはかなり変わってしまった。いや、今も同じ人たちとつるんでるんだけどね。時々何が起こって週末はどこに行ってしまったかわからなくなることがある。僕達は過ぎた時代の事を話題にしたり、若かった頃の事を話したりする。他にも、昔は顔が良かったなあとか、妻や彼女の事、自信、勇気、お金、正気とか、もう色々!年をとると何でも延々と話したくなるんだ。瞑想的な憂鬱が「過去は良かったなあ」と思う瞬間に僕らをワープさせる。実際に昔の時代がベターとは限らなくても。


だからといって僕らは絶対に説得されないけど。物事は大抵前の方がベターだったと自分達の中々信頼できる「曖昧さ」で思い出せるからさ。僕らはあの時はもっとましな人間だったし、もっと一緒にいて楽しい存在だった。今より怒りっぽくなかったしね。もっと魅力的で、溢れるエナジーに比べたら心配事も殆ど無かったよ。僕らを憂鬱にさせる事も少なかった。


The Sea and Cakeの作品を聴いていて素晴らしいのはこういう回想を通して現れる多くの難しい局面を乗り越えさせてくれることだ。男らしさや肉体の力強さの衰弱に対しての感情を認識する道を貸し切って乗り越えさせてくれる。それが全てどこから来るのかよくわからないし、それが実際に僕らが耳にしているものなのかも確かじゃない。だけど、きっとそうなんだという「勘」が働いている。僕らは目の前にある水の中を突き進んで、反射した自分たちの姿を長い間見つめるチャンスを与えられた。穴が開くまで、より長く見つめて....自分の姿が認識できない形になりただのどっかの男の姿になるまでじーっと見つめる。この男は僕らが恐れない様なヒトの姿をしている。この男は(あるいは殻、多少は腹にもなんか詰まってるかも)僕らがいずれ成り果てる姿と期待している形なのだ。でもかなり多くの場合、僕らはこいつが意外と早くやってきて驚く事になる。一緒にいても別に気にならないけどね。

Sea and CakeのレコードでSam Prekop, Archer Prewitt, John McEntireとEric Claridgeが奏でる楽曲は新しい人生のピースを繋いで身近で見せてくる。ピースはまじまじと鋭い目でさらに中身を深く知るために凝視される。「どこから来たのか。意図は何なのか。」と。楽しい時代の秋※を感じさせ、時々地に足が着いたような新しい人生の賃貸を感じさせる。擦り切れた手を幾度となく受け与えられた時に時折払わなくならなくてはならないものだ。空は時々晴れ、雨もやって来る。若者は、子供は何が問題なんだ?と僕らは考え、(自分たちを含め)年寄りは何が問題なんだ?と考える。

その時薄い光が差し込み本物の秋が帰ってくる※。好感の眼差しで僕らはそれを見つめ(懐疑的にも)、この呪文がいつ解けるのか知る事になる。

The Sea and Cake Official Site
Thrill Jockey Records

試聴・ダウンロード

※Automn(秋)には後半という意味もあり、「人生の後半(the autumn of life)」と言う風にも使われます。


セットリスト

  1. Welcome to Daytrotter
  2. Up On The North Shore(The Midnight Butterfly収録)
  3. LyricThe Midnight Butterfly収録)
  4. Weekend(Car Alarm収録)
  5. Middlenight(Everybody収録)
  6. The Argument(The Fawn収録)




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