2011年9月28日水曜日

Asobi Seksu


Heist Of Light And Darkness

Sep 27, 2011

Words by Sean Moeller
Illustration by Johnnie Cluney
Recording engineered and mastered by Matt Oliver
Translated by Kentarow








Asobi Seksuの楽曲"Trails"にはまるで「ミッション」という言葉が漂っているというか、自ずからその言葉が歌の意味に含まれている気がする。バンドの新"Fluorescence(螢光)"に収録されたこの曲は音による強大な満ち潮の波で、まるで人目につかない沿岸に打っては散っていくようだ。かつ過ぎ去る前の嵐の様であり、もしここまでの突沸的で喜ばしい音でなければ、ただただ不快な(音の)表情だけが浮かんでくるか、神経に障るだけな楽曲であるだろう。

それは足元から離れたりはしない。足と地面とを這う炎のようである。もしくはガソリンが滴っていく軌道がどんな場所をも超えて遠くへと、この楽曲自身が僕らを連れて行きたがっているようである。そしてまるで楽曲自身が僕らに何かを見せたがっていて、その時にその場所でこの時間が正しかったと感じるのは、火の点いたマッチを落としてしまってその瞬間に炎が燃え渡る様のようでもある。そしてそのガソリンや炎が燃え滾っているところから目を閉ざしたり耳を塞ごうとはしないのは、そこから覆い隠れ、安全な場所へと逃げようとせず立ち止まっているが故の熱さも、その感覚には含まれているわけである。何故逃げないのか、それは僕らが単純に次に何が起こるかみたくて、僕らがいよいよそこから逃げなければならなくなる瞬間まで炎がどれほど燃えたぎるか見たくなってしまうからである。その炎自身にはどうその楽曲を燃やそうかなんて意図は見え隠れしていたりはしない。


我々はシンガー/キーボディストのYuki Chikudate (ユキ・チクダテ)とギタリスト/シンガーのJames Hanna(ジェームス・ハンナ)はより壮大なアイディアを持ち合わせているのではないかと睨んでいる。それはひとつの楽曲にまるでアイディアが全ての光やその光で生み出され演奏されるその全てをコントロールしている様であるからだ。そこには急速性があり、太陽や月、全てのシャンデリア、全てのディスコボールやミラー、それに全てのフラッシュライトや海の表面の輝きであったり、全てのキャンプファイアやキャンドルといったあらゆる光の返還していくほどのスピードである。そして全てをつかんでは底知れない袋に詰め込んでいっている。その光をどこで放とうかなんて意図はまるでなく、ただ放たれているわけである。しかしそれは、誰もが気付いてその知恵を付けてしまわれないように、その光の全てをコントロールしてやりたいといった欲望だけである。チクダテとハンナは光の上手な追求者であり使い手である、それ故に二人はそこまで光を欲しがるのであると僕らは更に睨んでいる。二人はむしろ光の中に闇を生み出す事さえ会得し、チクダテのさえずる様なヴォーカルで、膨らんでいくその音の中にその闇はくるまっていくようであり、それはまるで素敵な宝物のようでもある。あなたはすぐさまに、彼女が暗い深海からふつふつとわく物語の中の月の光や太陽光の結び目や割れたガラスの破片に反射する光の種類がいかなるものか理解出来る事だろう。
Asobi Seksu Debut Daytrotter Session
Asobi Seksu Official Site

試聴・ダウンロード

セットリスト
  1. Welcome to Daytrotter
  2. Trails(Florescence収録)
  3. Perfectly Crystal(Florescence収録)
  4. Leave the Drummer Out There(Florescence収録)





今回の訳は@Kennyy_Meltrickさんの【MELTRICK】に掲載されているDaytrotterの翻訳をインポートさせていただきました。→http://meltrick-newsworks.blogspot.com/2011/09/untranslationasobisekusu-daytrotter.html

thanks!

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