A Sip, For A Spell Amongst The Fires
Sep 8, 2011
Words by Sean Moeller
Illustration by Johnnie Cluney
Recording engineered by Matt Oliver
Mastered by Sam Patlove
Translated by Teshi
Illustration by Johnnie Cluney
Recording engineered by Matt Oliver
Mastered by Sam Patlove
Translated by Teshi
アメリカを横切って、今週僕たちはかなり我慢ならない日々を送っている(君がこのエッセイを読む頃は、これが起きた何週間か後だ。でもこの時点で、今の苛立ちがこの後もずっと続いてるかなんて誰もわかんないよ)。真性の炎から作りだされたようなこの焼け付くような暑さにはもう耐えられない。誰かに調理されてるみたいだよ。実際にGoogle Mapの中で生きてるみたいに今の場所をズームアウトして見つめる事ができたら、多分僕らの真下には薪と火の層があると思うよ。がんがんに燃
えまくってるはずだ。まあ最低ここにいるスタッフにとって昨日の晩の出来事は僕らがちょうど必要としていたモノだった。結局また気分は変わらないんだけど。
ここにある芝生はチリチリに焼け落ち、乾燥していてパリパリで、断片的に嫌らしい茶色と黄色に変色してしまっている。まるで牛に与えられるような干草の俵になる準備が出来ているみたいだ。たとえ猛々しく豊富に生えていても、こんな芝生にはなんの栄養もない。また一年たてば緑色に戻るだろう。しかしそこに轟々と唸る雷がどこからともなく現れ、止んだり降ったりを繰り返す豪雨を呼び寄せた。10日間も100℃以上の気温と不健康な湿度に悩まされてきた僕らにちょっとした休憩を与えてくれた。ああ、あの図太い雨粒は気持ちよかったな!僕らは外に出て雨を受け止めた。裸足で飛び出して、前線と嵐の影響で天気がこうも即座に変わるっていう複雑なシステムを感じた。不思議で魔法のような体験だったよ。
今となってはMatt The ElectricianのMatt Severがここテキサス州のAustinで、かつてない100℃の暑さを毎日どう我慢してるかなんて確信はできない。いったい誰がこの魂を打ち砕くようなクソ暑さに耐えられるんだろうか。でも昨日の夜の過酷な暑さをちょっとの間和らげてくれた雨の中、僕は彼の事を考えた。彼の音楽の事を。特に彼の最新作の”Accidental Theif”に収録された楽曲の事を考えていたな。まるで何かが自由になった瞬間の中(たとえちっぽけな解放でも)に書かれたような曲なんだ。彼らの楽曲は、場所から場所へ大きくなりながら移動する慈悲深い寒冷前線のようだ。ちょうど自分を見失って、体はコントロールが利かないまま、短い桟橋を飛び降りてしまいそうな瞬間に現れる※。昨晩現れたような嵐は嫌悪の対象になりえる――ここではヤバい暑さと湿度のせいで――けれど、その後キックと叫び声、そして冷たい冷たい水がしばらくの間続き、太陽が顔をまた現れて暑さを呼び戻す。Matt The Electricianはこういう瞬間も描き出す。この炎から、焦げた感情から抜け出せるか試して、精神の徳を信じさせるために必要なびしょ濡れになった独白を伝える。「まだ全てを失ってはいない。切り抜けられるはずだ」と。
※原文のTake a long walk on a short pier.「短い桟橋を長い間かけて歩け」はつまり自殺する、死んでしまうという意味のイディオムです。
Matt The Electrician Official Site
試聴・ダウンロード
セットリスト
- Welcome to Daytrotter
- Accidental Thief(Accidental Thief収録)
- Crying(Accidental Thief収録)
- Got Your Back(Animal Boy収録)
- Osaka In The Rain(Animal Boy収録)
All I Know from Matt the Electrician on Vimeo.
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