2011年9月8日木曜日

Unknown Mortal Orchestra


The New Mind Wanderings, Or Spacey Invaders

Sep 7, 2011

Words by Sean Moeller
Illustration by Johnnie Cluney
Recording engineered and mastered by Sam Patlove
Translated by Teshi







磨かれた鉄製の建物がUnknown Mortal Orchestraのデビューフルアルバムに載っていて、ここは人や物を隠すには最高の場所のようだ。一人で楽器の練習するような所で、世間から離れて自分だけの賑やかな空間を作り出す事ができる。嫌いな物全てからの絶縁状態だ。


ある日僕はウィンドウショッピングをしていて、オールドスクール風なカシオの時計を探していた。ちっちゃいボタンが備え付けられていて、無駄な仕様がなく、ランニング中でも時間をチェックできるようなタイプのものが目当てだった。長い間このフランク・ゲーリー(カナダの建築家)の建築みたいなカバー写真を見ていたら――多分ゲリーの作品かも。いや、なんちゃってゲリーかも――僕が欲しいカシオの時計はあの鉄の建物の中に保管されてるんじゃないかって思えてきた。多分ガラスの下で、でも確実に貴重に保管されている。


この建物の事を想像するのは楽しい。多分人里離れた広い土地で、写真が撮られた時、冬の真ん中か秋の後半にUnknown Mortal Orchestraの司令塔Ruban Nielsonと変人集団と特異なポップ細工人達が生活していたのかな。そこで彼らはあらゆる種類の陰謀説を信じていて、アルミホイルで出来たヘルメットを被っている。屋根に設置された巨大なアンテナとパラボラ
・アンテナが母なる惑星からの必要な情報を受信中。その星では、全ての楽曲は不思議な触感と見た目を持ち、最終的にミルク、蜂蜜、キャラメルとヌガーで満たされる。アルバムのカバーで不思議な場所を見せ付けられ、それに付随するサイドストーリーなどなく、音楽と共に君は色々(物語などを)想像しなくてはいけない。


僕らの予測では、Nielsonはこういう建物にある種の忠誠心を感じているんじゃないかって事だ。狼達が手がかりを無くした後、山腹でハイになる不可能性へ隔離されて、多分別世界の物のように見られながら、彼は感じた事を曲にするだろう。”UMO”に収録される楽曲には大量の逃げ道が含まれているように感じる。このアルバムは現代風インディーロックからエイセンズ風のものまで、かつて栄えたElephant Six Recording(Neutral Milk Hotelなどを輩出した)の作品や、MTVの”120Minutes”に出演したような良く分からない1990年代のグランジからPavementまであらゆるものを包括している。彼は自分の脳みそや耳、目を生きている内に無数の異なったものに浸し、明確な方向を決めずにはっきりしないままでいる。こんな作家の特異性がこのアルバムの中で響き渡っているのだ。彼は代わりに全部に手を突っ込んで、新しい世界を作り出した。
Unknown Mortal Orchestra Official Site

試聴・ダウンロード



セットリスト
  1. Welcome to Daytrotter
  2. Jello And Juggernauts(Unknown Mortal Orchestra収録)
  3. Thought Ballune(Unknown Mortal Orchestra収録)
  4. Strangers Are Strange(Unknown Mortal Orchestra収録)
  5. Boy Witch(Unknown Mortal Orchestra収録)
  6. Little Blu Horse(Unknown Mortal Orchestra収録)


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