2011年11月4日金曜日

The Union Line


Warn Boots, Warm Waters

Words by Sean Moeller, Illustration by Johnnie Cluney, Recording engineered by Mike Gentry, Translated by Teshi



































蒸し暑いある日の夜、結局僕らは土曜日にしてはマイルドに過ごしたと思う。その場所は混んでいなかった。僕らより年をとった人たちが何人かいて、若者はいなかった。喫煙可能な席に僕ら7人が座った。その中の四人は一緒になって、そのうちの一人は会話に参加していなかった。彼はかなり寂しい部屋の中で、サウンドを回すのに疲れて休憩していただけなのだ。7人のうち3人はSan Diego出身で、3人のうちの一人が会話の中にこんなことを持ち出した。どうも彼のお母さんが電話を寄越して、その日の彼のホームタウンの水の温度は71F゜だったらしい。君はきっと彼がその後美味しいチョコレートケーキを一口食べて、もぐもぐと味わったと思ったに違いない。彼は頭の中でSan Diegoに戻っていた。彼の身体から吹き出る温い汗に包まれ、他の家庭の水温が何度なのか全然気にしていない。


理論的に、あるいは関連性で言うと、彼は最も運が良かった。彼はあの異常な水温の事を見せびらかすのが楽しみでならなかったのだ。僕らは彼に「全然水のことなんて考えてもいなかった」と言って、水がどれほどドロドロだったのか考えていた。温い水っていうのは僕らがまったく気にもかけないことだ。The Union Lineは僕らに温かい水が側にあって、かなりいい感じだよ、と教えてくれる。彼らは僕らに「あの温かい水を見逃しているよ」と残念に思わせる。僕らはSan Diegoの友達が敬意の念と欲望と共に熱く語っていたように、温かい水の事をもっと考えるべきなのだ、と。この若々しいカリフォルニア出身のグループは一日をだらけて過ごす感情の天才だ。ディナーの時間、室内の灯りの中腕の下を見つめ、あの夕方は知らぬうちにすごく色彩に溢れていたと気付く。君はただ外に出て、岩の上で日光浴をし、気付かないうちに一夏分の日焼けをしている。君は赤みのあるブロンズ色の肌を手に入れ、ガンに変わるまでみんなが「立派なものだ」とコメントする。


"Time Is A Seed"という曲は、カンクンのビーチやもっと野性的で美しい場所でレコーディングされたようなMidlakeの作品に収録された曲の様に聞こえる。それは塩っぽくて溌剌としている。まるでコロナビールに突っ込まれたライムのスライス。君は親指でボトルの中にそれを入れ込む。この曲はそのライムスライスが蓄積されたもので、(まだ)冷たいビールを二口でグイグイ飲む間にボトルの中でゆれ動き、風味と果汁をさらに搾り出す。そのせいでまた違うボトルに手を出したくなる。


バンドの最新EP"Cernido Sonidos"はソウルを見つけるためにとあらゆるところを歩き回っていて、そこに収録された"On The Run/California"は何かを探して道に迷い心破れた嘆きの感情を歌にしている。それはまるで日傘の影のようであり、土に刺さった先には砂が溢れている。禁断の果実や取り上げられた果実の夢見心地な気分に取り付かれた気分になるのは簡単だ。そして心地よさが編みこまれたあの青い空と温かい水、使い古したブーツに取り付かれるのもまた、簡単だ。
The Union Line Debut Daytrotter Session


試聴・ダウンロード(月々$2の登録が必要です)

セットリスト
  1. Welcome to Daytrotter
  2. Time Is A Seed
  3. On The Run/California
  4. What It Is


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