2011年11月26日土曜日

Surfer Blood


To All Of Those Who Have Ruined Us For A While

Words by Sean Moeller, Illustration by Johnnie Cluney, Recording engineered by Matt Oliver, Mastered by Sam Patlove, Translated by Teshi































あきれるくらい何度も「いかなる人も島ではない(No man's an island)」と言われてきた。まだみんな使う言葉だけれど、もうこの格言も本当に意味を持たなくなった。どうも「誰かに頼ったり、影響されたり、影響したりせずに生きる事は不可能」っていう考えが基になってるみたいで、だからって無人島でヤシの木と一人ボッチの島民になったほうがいいなんてとんでもない考え方だよね。こういう人たちはただ「孤島」のように感じてしまうだけなのだ。問題を一人で乗り越えなきゃいけないって感じてしまうだけなのだ。だからこんな狂気に満ちた思想の中で朽ち果ててしまって...それ以上に酷い結末ってないよ。

若かりしウェストパームビーチのバンドSurfer Bloodは自らの間違いで(それか誰かの間違いで)孤島に辿り着いてしまった人々の人生を探求する傾向がある。この人たちは酷い困難や心配事を引き起こす奴らに偶然出会ってしまうのだ。自分のことしか考えない奴らにばったり出くわしてしまって、彼らの態度がほかの人々にどう影響するか関係無しに孤島に向かって行く。バンドの最新作"Tarot Classics EP"を作り上げる登場人物たちは自分の足を銃で何度も打ち抜いて、その後他人の足にその銃口を向ける。一回、二回と続けて発砲し、弾薬を空にした後再び充填する。そして自分達の足が回復し、他人がその銃を発砲するのを待っている。そこにあるのは不信感と、不信感を持たれる嫌な奴の物語。彼らは何も考えずに生きてきて、その結果彼らに嫌悪を抱く人々の周りで生きるしかなくなってしまう。周りから可愛いがられる女の子達でさえも、言い寄ってくる男達の取り扱い方を間違えてしまったみたいだ。

人々はずっと干されっぱなし。人々は干されて酷い目にあっている。その二つは全く違ったシナリオだけれど、どうも同じ類のものに見える。"I'm Not Ready"という曲に登場するかつての友達(そう聞こえる)に対しほとんど愛に喪失を感じていないようだ。John Paul Pittsは歌う

「そうか、お前のくだらねえ事をちょっとの間だけ片付けてくれるような、新しい仲間を見つけたのか/まじでさ/遅かれ早かれ/お前がどんな人間かすぐにばれちまうぜ、絶対に/いつのまにかそれもお仕舞いさ」


PittsとギタリストのThomas Fekete、ベーシストKevin WilliamsとドラムスのTJ Schwartzはこのようなダークで陰がかかった精神の支配の中に清々しいものを発見した。Pittsのボーカルは豊かで声を震わす趣がある。その歌声が僕らに彼の優しさと親切心を失った人間に対する評価は正しいと思わせる。彼の心をむかむかさせるような物語--最低一人はひどく悪質に利用されている--の描写はNew York Timesの論説みたいに聞こえる。もし彼らが誰かを「クソマスかき野郎」なんて呼ぶ傾向があったら、の話だけど。そう、彼の描写は的確で適切なのだ。まるで恋愛関係の侵害が不快で不公平であったかのように。彼は"Drinking Problem"という曲でこう歌う

「評価基準なんていらない/恐れることなんてないんだ」


そして僕らは「何かがすぐ傍で牙を剥いて低床貨物車のケツをかじろうとしている」と感じるのにも理由があると信じ、だからこそバランスは保たれるのだ。

Surfer Blood Debut Daytrotter Session
Surfer Blood Official Site

試聴・ダウンロード(月々$2のメンバー登録が必要です)

セットリスト


  1. Welcome to Daytrotter
  2. Island
  3. The Fast Song
  4. Fast Jabroni
  5. I'm Not Ready


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