2011年10月14日金曜日

We Barbarians


A Gothic Champagne

Oct 11, 2011

Words by Sean Moeller
Illustration by Johnnie Cluney
Recording engineered by Mike Gentry
Translated by Teshi










もし最近それをやってないなら、何かかなりセラピーっぽくて、でもけっこう憂鬱な気分にさせることといったら、頭の中の辞書を立ち上げて、思い浮かんだ人たちのことを考え始めることだ--あの人たちを最後に見たのはいつだっけな。結構簡単に思い出せるものだと気付く。僕らは自身を、友達を、親戚や知人を一つの決まった場所に、様々な時間(年中問わず)の中に置いておくことが出来る--それが出なくても、かなり器用にごまかすことは出来る。僕達は親身になることが可能なのだ。(彼らとの)鮮やかな思い出を、たとえ僕らが自分だけの美しい記憶の中に漂っていたとしても、はっきりと思い出すことができる。

最後にCaliforniaのロングビーチ経由でやってきたNew Yorkの3ピースバンド、We BarbariansのリードシンガーDavid Quonを見たのは7月4日の独立記念日の二日前だった。ニューヨークシティーの再び探し出すことは出来ないであろう場所でばったり出会ったのだ。僕らは怖い男の人とその彼女と一緒に空港からそこへ車で向かって、その日は何もかもうまくいきそうに無かった。結局どうにかなったんだけれど。着いたときにはもう深夜だったけれど、ゴールデンタイムのように感じた。ピックアップされたバスケットボールの白熱とした試合が公共の公園で灯りの下放映していた。それは水曜日か木曜日の夜で、真夏の灼熱が少しの間落ち着いていた。ヒース・レジャーが死ぬ前に保有していた場所に隣接した、大きい自転車置き場付きのオシャレなバーには若い男と女で溢れて、瓶の蓋がどんどん開けられていた。ビールとワインは両方ともいまだアメリカの中西部で経営を立てている僕達にしたら値段は高めだった。Quonは他のメンバー--ドラマーのNathan WarkentinとベーシストのDerek Van Heule--と一緒にいて、遅めの夕食を終える所だった。

彼らは少し前にここに変化を求めて引っ越した。最初は短い滞在だったけれど、ニューヨークシティみたいな場所--ブルックリンやハーレムがある場所や、こんなバーは彼らが長年作り続けてきた音楽にもっと似合っているのではないか、と考えたのだ。背景にビーチなんか必要ないのだ。彼らがここに住もうと決めたのは当たり前の様に思えてきた。小さいスペースに人が詰め込まれた、壮大で、ゴシックな色をもつ場所...高層ビルが太陽を隠し、影を歪ませる場所、ここブルックリンでそれらに囲まれながら活躍するべきだ。この場所は大きい特徴がありで、強大な冷たさと普遍性を備えている。この場所はノイジーで、耳の機能を失わせるような沈黙を作り出し、それは何か人が一生聞き続けていられる魅力的なものだ。この街はどんなアイディアも受け止め、絶対に消え去ったりはしないような場所だ。至極アメリカ的で、この国全体の基礎(様々なイメージや態度の観点で)となっている場所とも言える。しかしこの街にも、どれだけの数訪れても変わらず人々をゾッとさせるような場所がある。この歴史的場所には死や「終わり」が色んな所に存在し、訪れるたびに「最後の時間」やいつ終わりが来るのだろうと考えてしまうのだ。

We Barbariansの音楽は「ここにいるべきなのだろうか」という微妙な境界線を僕らに感じさせる。一人の人間として存在感を強めるべきなのか、記憶の中で誰か他の人に置き換えられてしまう消え去っていく煙のようなマキヒゲとして偶然ハッと思い出されるような存在になるべきなのか。そこで感情が解かれていったり、終わりを迎えたり、変な気分になったりする。みんなちょっとバランスを崩して、少しひん曲がって震えている。それは「孤独では無いけれど、それが信じられない」という感情なのだ。僕らは自分たちが偽のシャンパン(安いやつ)を飲んで、ネオンの輝きが震えて朝の訪れと共に消えていくのを見つめているシーンを思い浮かべる。つまりそれは汚い歩道とさび付いた非常階段がある場所で住むということなのだ。つまり、街を歩いている時に周りからの視線を察知して、どれほど自分たちが生きた人間に囲まれているか気付くということなのだ。そういう風に考えてみると、それを対処するのは非常に難しい。だから、We Barbariansの三人と一緒に耳を劈くようなダークでゴシックな街のノイズに耳をすませることにする。そうして、一体いつ僕らが崩壊してしまうか想像してみるのだ。
We Barbarians Debut Daytrotter Session
We Barbarians Official Site

試聴・ダウンロード


セットリスト
  1. Welcome to Daytrotter
  2. Chambray(Headspace収録)
  3. Strange Overtones(Headspace収録)
  4. The Wait Is Over(Headspace収録)
  5. There's This There's That(There's This There's That収録)

We Barbarians - There's This There's That from WE BARBARIANS on Vimeo.


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