2011年10月17日月曜日

Into It. Over It.


The Very Moments When They Strike

Oct 16, 2011

Words by Sean Moeller
Illustration by Johnnie Cluney
Recording engineered by Mike Gentry
Translated by Teshi



もしEvan Weissにグラスになみなみ注がれたビールをあげたら、彼はきっとグラスの縁をじっとみつめて、その部分が液体の表面とどれだけ近いかメモをとるだろう。そして、そのグラスは悼まれるべき存在なのだと推論することだろう。もしビールが容器のギリギリのところまで上がってこなかったら、彼はきっとその飲み物をほとんど死んだものとして扱うだろう。彼にとってはそれも「フルに注がれた飲み物」なんかではなく、わざわざちょっかいをかける価値もないものだ。彼が作り上げ、指揮を執るInto It. Over It.で音楽家としての彼の一般的な哲学を極端に説明するとこういう事になる。

この男の中には数々の憂鬱があふれ出している。あるものは人を衰弱させるようなものだし、あるものはどちらかというと普通に見える。彼は恐怖や、悲痛でブルーな気分にさせる感情に悩まされている。それは人が生まれながら備えているような感情だ。彼は出来るだけ寒々しく物事を見つめる傾向にある。それは別に間違ったことじゃない。そうやって素晴らしい歌が生まれるんだし。でもっとその気持ちを心に置いたまま過ごすのは全く健康的じゃないよね。きっと君をすごく苦しめるに違いない。まるで冬の季節、路面の塩分が車の下部にひっついて機体を消耗させるように。それはプラーク(歯垢)だ。健康を守る保護面が粉々になるまで、そして君を安全から隔離するまで居座って君を蝕み続ける。君はそれで何日も無駄にして、夜の楽しみも削られる。そして君は鏡の中に映る自分のくたびれた姿に気付かされる。でも鏡の中の人物は君を震え上がらすことは出来ない。君は「まぁどうしようもない」と言って、歯磨きを終わらせる。

Weissは僕らを溝の底、忘れ去られたゴミが溜まっている場所--ひき逃げにあった生き物が適当に捨てられ、腐敗し腐食性動物(ハイエナなど)の餌になる場所--へ僕らを導くことにかけて、大変優れた作家だ。彼が向かうのは「何か重要な変化が起こるような気がする」と僕らに感じさせる場所だ。彼が振り返る暗い時代の最底辺は、「もし朝までに何も改善されなかったら、どうにもならないよ」というセンセーショナルな輝きを放っている。彼は"Bustin'"という曲で

「何かフォーカスがそこにあるんだ/眠らないための特別な方法があるんだ/そんな無茶苦茶な事をするのは特別な人間だけだろうな/でもそれはただの始まりなんだよ/ただの小さい部分/僕らを作り上げる小さな部分/やりたいことははっきりさせる/気をつけて言葉を選ぶ/耳に入るものは何も信じない/まだ声を張り上げなきゃいけないことがあるから。」

と歌う。彼はろれつが回らない酔っ払いのがするようにただ口から出てくるに言葉について歌い、すぐそこに、今この瞬間に顕現(気づき)がやってくるのだ。 衝動とともにやってくる。前もって予報なんかされないし、だからみんなはそれを追いかけ、信じようとする。Weissはこういう酷い状況はいつやってきてもおかしくないと信じている。だから彼は(寝ずに)目を開いてペンを動かし続ける。

Into It. Over It. Official Site


試聴・ダウンロード

セットリスト
  1. Welcome to Daytrotter
  2. Nashville, TN(Twelve Towns収録)
  3. Pinky Swear(52 Weeks収録)
  4. Bustin'(未発表)
  5. Anchor(52 Weeks収録)
  6. Raw Bar(未発表)



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