2011年10月28日金曜日

Distractions


The Ghosts Of The Fire And The Dinner Made

Words by Sean Moeller, Illustration by Johnnie Cluney, Recording engineered by Mike Gentry
Translated by Teshi

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何週間か前にThom YorkeとRadioheadが登場したSaturday Night Liveのエピソードを観たひとはきっとたくさんいるに違いない。その中の一曲はかなり感動的な出来だったんだけど、もう一つの曲はまだまだ良くなる感じだった。改善の余地があるその一曲の最中にThom Yorkeが小人みたいにたくさん動き回ってて、きっとその動きはロスアンジェルスでサプライズDJとして登場した時身につけたものだと思う。ロスアンジェルスではサプライズDJっていうのはよく登場するみたいだけど。あの動きは何かリズムと彼だけに聴こえるサウンドに神経が昂ぶっている人がするようなダンスだった。ちょっと"Lotus Flower"っぽかったけど、でも全く一緒って訳ではない。あの変にくねくねと俊敏でギクシャクした動きで、YorkeはシカゴのバンドDistractionの曲"Make A Move"に頭の中を乗っ取られてしまったかのようだった。多分その両方("Lotus Flower"と"Make A Move")から少しずつ、まあイデオロギーなんだけど、僕らが気付くものはかなり巨大なものだ。こじつけな意見だってわかってるけど、"Make A Move"はYorkeがはれぼったい目を完璧に閉じて踊っていたこと全てを体現するような曲なのだ。

この曲はほとんどインストで構成されていて、リスナーを踊らせようと背中を押してくる。しかしリードシンガーTom Owensの声は全然はっきりしていなくて聞き取りにくい。 体の動きは自分で作り上げるものだけれど、多分Distractionsが鳴らす音に刺激されたものかもしれない。これは10月や10月の終わりに向けてまさにふさわしい曲だ。まるで見捨てられたゴーストタウンにある誰も触れたことも、見た事もない鏡張りの空間に入っていくようだ。鏡は角から角に渡ってひび割れ、そのせいで鏡には君の姿が倍に映っている。そしてこっそり入ってきた反射したクモの姿をどんどん増加させていく。反復的なベースラインと「待ってればわかる」と期待させるドラムが時々導入される3パートのハーモニーと調和し(この部分はいつも美しく、Owenと仲間達はまるでGrizzly BearのEd Drosteのように聞こえる)。このハーモニーは絶対に長続きせず、メーソンジャーに詰まった魂が花火の様にガチャガチャ音を立てる時のようなうめき声が、無関心にもごもごと言葉を発している。



Distractionsは君が頭の中で考え始める全てをひっくり返す。その事を頭にかすめるとすぐに。君の片方の手の中には幽霊が閉じ込められていて、突然君はブルージーなナイトクラブにいる。Dean MartinとSammy Davis Jr.とマティーニを交わし、派手に着飾って"Ten Days"を聴いている。この曲は一週間とちょっとの短い間一人の女に狂おしいほど夢中になる曲だ。まるでGeorges Seuratの有名な絵画"Sunday Afernoon on the Island of La Grand Jatte"の点描の絵の中を散歩しているみたいだ。全く純潔で、地面にはゴミ一つ無く、尊敬されるような人々が静かに目的を持ってピクニックをしている。僕らもそこにいる。犬を散歩させながら、僕が(或いは誰かが)失ってしまった愛を残念に感じている。時々Distractionsは僕らが愛を失ったと感じさせる。誰かが焚き火に薪を頬リ投げて、火を起こしディナーを作ってくれた。特に理由も無く。ただ僕らの事を心配しているだけなんだ。
Two Syllable Records

試聴・ダウンロード(月々$2のメンバー登録が必要です)

セットリスト
  1. Welcome to Daytrotter
  2. I Need A Reason
  3. Make A Move
  4. All Night
  5. Ten Days

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