Congregation Of The Bloodsuckers And Beasts Of Prey
Jun 16, 2011
Words by Sean Moeller
Illustration by Johnnie Cluney
Recording engineered by Matt Oliver
Mastered by Sam Patlove
Translated by Teshi
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ケルベロスが一匹か二匹ふらふらHundred Visionsの曲間を行ったり来たりしている。冥界の王ハデスの番犬があちらこちらに、毛玉のようにくるまって大きい椅子の足下で唸ったりして王を護っている。やつらはBen Maddox(バンドのフロントマン)の歌の周辺をぶらつき回る補食者ではないかもしれない、だが彼らは仲間の臭いを嗅ぎ付け、悪さをしようとする。血を吸う獣と、影の中で逃げ回る餌食がいて、匂いを目印に、お腹をすかせてゆっくりと捕獲できる最高のタイミングを待って、喰う。破壊の進路が長く大きく成長してゆき、良質のメロディーとグルーブが効いたヘヴィーな楽曲の輪郭に巻き付いて行く。彼らの曲はすぐにTalking Heads, The Cure,Radioheadやクラシックなブリティッシュポップを思い出させる。Maddoxは素晴らしいフロントマンで、自分の声を曲のピークや強弱に合わせて輝かすことが出来る。ぐにゃぐにゃな彗星と現実とかけ離れることのない崇高なサイケデリアを作り出している。成層圏に飛び出すのだが、地球表層の水の中へは決して着陸せず、歓迎されない場所、自分たちがなにをやろうとしているか分からなくなるような場所へたどり着くのだ。
彼らのデビュー作7インチ盤の楽曲は、A-Side収録"Last Cab From Tunis"から始まる。すばらしい曲で、まるでケルベロス像を生き返らせ、尻尾を追いかけ回し、舌や手足を振り回させるような、冒険心や狩りの衝動に満ちた作品だ。"Vampire"は両方から追いやられるような歌で、the Doorsが一番ラリっている時に書いたような曲だが、かなりエッジがあり攻撃的だ。ここでモンスターがやってきて、Maddoxはこう歌う。「ヴァンパイア、落ち着けよ/ヴァンパイア、落ち着けよ/落ち着け/僕の血が駄目なら/興奮してみせるよ/どうかおしえてくれ/君が吸い終わったら」多分モンスターは恋人で、もう分かれようとしている人なんだろう。音楽が後ろで反対の方向へ疾走しているにもかかわらず、そこには女の服従がある。彼女は刺々しく僕らを攻め、僕らを最初の擁護テントに逃げ込ませる。僕らの首元をプロが看てくれる。だが、彼らはそこに残された傷を見た事が無い。それでも彼らは最善を尽くそうとするが僕たちの体はどんどん蝕まれて行き、ヴァンパイアがまた帰ってくる事に備え鼓動が高まる。またあいつが嵐のように帰ってくる。
Hundred Visions Official Website
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