An Overarching Paradigm Of Clarity
Jun 17, 2011
Words by Sean Moeller
Illustration by Johnnie Cluney
Recording engineered by Mike Gentry
Translated by Teshi
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The Lemon Of Pink(ピンクのレモン)はThe Booksが僕に新しくもたらしたフレーズで、実際に彼らの輝きに満ちた作品を聞かないと意味を成さない。Paul De JongとNich Zammutoが完成させた楽曲は音楽のピースの塊というか、様々な天気の塊であったり、少し荒れた海の航海であったり、自信に満ち、意味深なペイントで厚く覆われた画架のようだ。これらの楽曲は細部にわたって「一日」や「一年」をフルに描写しており、ガードが薄れもう何も恐れる事がないと確信した時、ギラギラの太陽や、どこからともなく現れた人生の転機や勢いのある討論を思わせる。The Lemon of Pinkはまるで柔らかくて純真な心が酸敗していく様子を、その逃れる事の出来ない光景を僕らに目撃させるようだ。それを受け入れられるか抗うか。大半は立ち向かうだろう。ある人は少しの間だけ、またある人は人生の残りを闘いに費やす。
The Booksは嵐の中から生まれた知恵を僕らにもたらしてくれた。周りは脆い裂け目と準備と夢から生まれた横枝に囲まれている。"Smells Like Content"の最後で使われたのはソースの分からないオーディオクリップで、演劇の独白か脇台詞で、若い男がこう言う。「期待するから失望するのだ。もし君が巨大で興奮するようなことを期待したりしたら...」そして、悲しみや疲労を感じさせる彼の疲れきった声は消えて行く。これはThe Booksを聞いていて一番最初に感じる感覚だ。そこには句読点を打つ的確な場所や美しい組み合わせはいくらでもあるが、それでも様々な状況が最終的にリードできる方法はとても少ない。彼らの音楽には、先が見えない非道な決断で何かを克服する感覚や、顕現を迎えているのか、かなり疲れて酔っぱらっているだけなのか分からない恐ろしい曖昧さがある※。僕らはいまそんな場所にいる。しかし、普通はその外、あるいは周りにいて古いアイディアを紡ぐ事しか出来ない。大分昔に考えたアイディアだ。ぼろぼろで、べとべとで、黄色く変色していて、あまり息が続かないけれど、新芽や夜のように優しいのだ。
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