Married To The Surreality
Jun 5, 2011
Words by Sean Moeller
Illustration by Johnnie Cluney
Recording engineered by Mike Gentry
Translated by Teshi
Download
ある一日、君に特にする事ない時、移動手段がたくさんある街で何かに乗るとする。バスかもしれない。でもできれば地下鉄がいい。何か地下を走っていて、時々外に出てひと時の明るさを与えてくれるものがいい。ほとんどの場合、君は地下鉄で排気ガスの中を突っ走り、何者でもない透明で静かな塊になろうとしている。君は自分のアイコンタクトは全然効果がないと確認し、どこか違う場所に行くためにそこにいる。誰もが知っている。
ブルックリンのバンド”Grooms”の音楽を聴くと、弁当にご飯をつめ、一日分の飲み物を水筒や缶に入れて自分自身をカモフラージュするために何かしようと思わせる。そうすれば窃視者や拮抗的※に見られることはないし、努力なしで生まれた活動や声明に対してただ驚いていればいいから。実際に彼らの顔を見てみろよ。車両の中の顔を睨みつけ、完全な匿名性から逃れようとしている。彼らは出来るだけ跡を残さないようにし、既にそこにあった物やそこに未来出来る物を破壊しないようにしている。彼らが何をしようとしているのか誰にも分からないけれど。誰かに最悪な事をする数秒か、何駅か前かもしれないし、自分たちの体に罪を与えようとどこかで降りるかもしれない。たぶん、お腹が空いていて、新しいペアの靴が欲しいだけかも。別の視点で見ると、それらは彼らの愛を職場の花か、ランチで驚かせようとしているのかも。何か新しい事をしようとしているのか、ただ新しく購入した本に影響されているだけなのか。何でもあり得るし、Groomesのデビューアルバム"Rejoicer"は断片的で気違いな思考のごた混ぜと狂気の感情が詰まった短編小説のような楽曲が焼き付いている。一度落ち着いたと思ったら、色んな物が拡大し崩れ始めたり、コントロールが効かなくなったりする。このアルバムは古い盆栽がその崩壊と繋がっているような部分があって、(Pixiesの)"Doolittle"や“Surfer Rosa"でたくさん見られた変人が発狂する瞬間が出てくる。
"Dreamsucker"でリードシンガーのTravis Johnsonは最初ガタガタの洗濯機の上でおしゃべりする入れ歯をまねしているように聞こえるが、次にカラフルでセンセーショナルなトンネルを空を飛んで通り抜けているようなパートに辿り着く。落ち着いたり、燃え上がったり、町の色々な所を飛び回り自分の体が吹き飛ばされるように感じる。Johnsonは「彼女はいる/あいつがそれをやるのを見たんだ」と歌い、どうもラブソングのように聞こえる。しかし、この歌詞は全体の一部にすぎない。僕らは急がされているような感じがするし、僕らが予期もしなかった様々な感情にあふれた臭い、地獄より暑い場所にいる感じもするのだ。
Groomes Official Website
試聴とダウンロードはこちら
→Grooms:Daytrotter
0 件のコメント:
コメントを投稿