2011年6月21日火曜日

Edwyn Collins:Daytrotter

The Spirit Everlasting

Jun 20, 2011

Words by Sean Moeller
Illustration by Johnnie Cluney
Recording engineered and mastered by Sam Patlove
Translated by Teshi

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この場所は空っぽでなければならない気がする。何も無いほうがいい。なぜならば全てががこの男によって完全に高々しく叫ばれているからだ。彼の音楽で、彼が僕らを訪問してきた方法で、この六年間彼が耐えてきた事で...僕たちはEdwyn Collinsがどんな音を聞かせてくれるか大体予想はついていた。1990年に大ヒットした巷でいつも流れていた"A Girl Like You"や、Orange Juiceでの偉業をベースにした男なのだろうと考えていた。しかし、それらは彼の一部でしかなく、素晴らしさは他にある。Collinsはずっと復帰しようと考えていたが、2005年にひどい脳溢血に苦しみ、再び会話とコミュニケーションの仕方を学び直さねばならなかった。二年前、彼はロンドンのステージで復活した。素晴らしい凱旋となったのだが、まだ彼は安静を保たねばならず、疲れがすぐに溜まりパフォーマンスの間で自分のペースを保つ必要があった。春、Austinで開かれたSXSWフェスティバルの最中、Collinsは新アルバムの"Losing Sleep"のプロモーションを予定していたが、あまり大々的にやらなかった。彼にBig Orangeへ来てもらうことは本当に光栄な事だったし、これは彼の最高のパフォーマンスだと感じている。彼の音は威厳があり、前以上にパワフルだ。彼が演奏したOrange Juiceからの二曲、新曲とヒット曲はオリジナルの弱々しい部分、要素が全くなかった。五年以上も病気や頓挫に苦しんでいた男とは思えないパフォーマンスだ。かの有名なバリトンボイスは狙い通りに楽曲のムードにマッチしていて、オリジナルでは考えられなかった新しく面白い雰囲気を与えていた。

彼は色々な事を乗り越えてきた男だし、彼のこのようなパフォーマンスを聞いて、目の前が霧がかったような気分になるかもしれない。彼が戦ってきた神経の外傷とダメージは身体に明らかな影響を与え、自分の力で歩こうとし、完全に機能しない脚、腕、手を動かし演奏する姿を見るのは、人を永遠に感激させるだろう。きっと助けたくなったり、サポートしたくなると思うけど、彼にはそれが必要ないのだ。それは彼に不快感を与えるだろう。彼がストリートを一人で歩いている時も誰も助けないし、砂利だらけのスタジオへの入り口へも手を貸さない。妻と息子が後から来た。元気を与え続ける声を持つ、あの頑固で素晴らしく溌溂な男、Collinsがちゃんと自分をコントロールしている事を彼らはちゃんと知っている。最新アルバムからのタイトルトラックで彼はこう歌う。「それが僕を落ち込ませる/寝れなくなった/ずっと待っている/人生が不安だ/仕事も/今では分かる/僕が守ってきたものが/無いと寂しくなる/人生で大事だったものだから」彼は孤高の精神をもち、違ったスケールの人生の問題に早くから対処せざるをえなかった。奇妙な新しい挑戦と報いと共に。彼は新たな生き方に取り組み、今までに無かった彼に力を与える新しい識見、洞察力を大切にしている。ずっと元気に続けてくれますように。これを乗り越えて、まるで障害全てを糧にするように、ずっと曲を書いて歌ってくれますように。永遠に、永遠に。

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