2011年7月26日火曜日

James Apollo



Love's Problematic Terrain

Jul 25, 2011

Words by Sean Moeller
Illustration by Johnnie Cluney
Recording engineered by Mike Gentry
Translated by Teshi


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ガラスの破片をダイアモンドを使って切り裂いてみたいっていつも思うんだ。実際に可能らしいし、なんだか等身大のガラス窓を引き裂いて、反対側に進んでいくのは、エレガントな事をやっているような感じがするし。言うことを聞かない鳥達は窓に体をぶつけて死んでいく。ガラスが綺麗過ぎて気づかなかったんだろう。リビングの中に入りたい気持ちもわかる。だからダイアモンドを使って野生の鳥達を中に迎え入れてあげようと思った。北西のArkansasの途中にあるコロラドとその間にあるいろいろな場所から来た、James Apolloが僕をそういう気持ちにさせたからだ。"How Hard"という曲、ここに登場する一人の男が「美しい黄金の心はどれほど硬いのだろう」と不思議に思っている。どうも偽りの無い悩みのようで、これを単なる安っぽいポエムみたいに軽視してはいけない。限定された美しさと良心を考えさせてくれるいいチャンスだ。良心は特定の人間には理解してもらえるし、美しさは目で感じるもので、いつもそれが正しいとは限らない。クィル※とギザギザの刃で決まった人間に襲い掛かることがある。良心も美しさも遠くから見ると何の汚れも無いけれど、すぐ隣まで近づくと汚さに気づく。そして僕らに塵をなすりつけようとするのだ。

Apolloが書く音楽は僕らを暗い廊下へと連れて行く。美しさと良心が自然に振舞っているように見える場所で、見せかけを許さず、僕らに正面から対峙する。こいつらはえり好みする所があることに気づき、ついに美しさと良心の価値を見出すことができた。僕達はプリズムのように反射するダイアモンドを破壊的なものだと捉え、もう美しく輝く物質とは思わない。そう、こいつは破壊的になって傷跡を残し続けている。家が「我が家」と呼べなくなったとか、冷たさとか気難しさのせいで、優しくて暖かくて愛に満ちていると思っていた心が信じられなくなったとか、そういう事が耳から聞こえてくる。深みではなく、密度を感じる。

Apolloは愛とその形に疑問を投げかける。なにか最高の計画を立てていたとしても、「誰も僕をうまく愛することが出来ない」なんて歌いだす。黄金の心が登場する同じ曲でだ。彼は最新作"til Your Feet Bleed"の中で感情がどれだけ長続きするか、恋愛の終わりがいつ来るか分かるか、分からないか深く考えたりしている。そこには悲しみがたくさんあふれていて、どうすることも出来ないし、何も変えることが出来ない。でも、なぜかApolloのフォークの魔法にかかると甘い旋律が流れ、僕らに慰めを与える。そして、多分彼が心の奥で本当に感じていることは、彼が歌うように「幸せは笑顔、心臓が打ち付ける胸」。そう、きっとそんな感じだ。だからガラスの窓から穴を丸く切り取って、鳥を迎え入れようじゃないか。
James Apollo Official Site

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セットリスト

  1. Welcome to Daytrotter
  2. Morphine & Wine(Angels We Have Grown Apart収録)
  3. How Hard(til Your Feet Bleed収録)
  4. Beauty Bird(Hide Your Heart in a Hive収録)
  5. I've Got It Easy(Born Lucky収録)
  6. Happiness(til Your Feet Bleed収録)

James Apollo - Happiness from Papa Escalante on Vimeo.

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