2011年5月9日月曜日

Foo Fighters/ Wasting Light



Foo Fighters/ Wasting Light

6.4


Dave Grohlは自分を甘やかしたりしなかった。Kurt Cobainの死によりNirvanaが1994年の四月に解散してまもなく、DaveはTom Petty and the Heartbreakersのバックを務めるオファーを受けていた。Tom Pettyのファンである彼にとっては夢のような仕事だっただろう。しかしその年の後半"Saturday Night Live"のパフォーマンスで彼らとドラムを叩いていたが、ゼロから始めようと最終的にオファーを断り、今現在に至っている。そう、バンドのフロントマンになることを選んだのだ。

そのときこのような決断をくだすことはたぶん勇気が必要だっただろう。Grohlはすでにシアトルのスタジオで地味なデモテープを録りためていた。これが結果Foo Fighterのデビューアルバムになり、メジャーレーベルはすでに契約戦争を始めていた。しかし、Kurt Cobainの残した影と遺産、そして死は広大なものだった。今週、彼らの七枚目のフルアルバムWasting Lightと同時期に、Foo Fightersは(かなり修正されていて、時々3D映像もある)"Back and Forth"というドキュメンタリー映画を上映した。そこには、Grohlが自身の新しいバンドでMike Wattのオープニングアクトとして始めてツアーした時の貴重な映像がいくつかおさめられている。まだFoo Fightersとしてリリースする予定だった曲は誰も聞いた事が無かったにもかかわらず、若いNirvanaのファンが早くたくさん集まった。「Marigoldやってくれ!」と曲と曲の間に彼らは叫んだ。みんなGrohlが書いたNirvanaの曲が聞きたくて仕方なかったのだ。彼は決してその曲を演奏したりしなかった。

Grohlが今誰かのためにオープニングアクトを担当するなんて、彼が今まで出したたくさんのヒット曲の中から一つリクエストに応えなければいけないのと同じくらいばかばかしく感じられる。しかし、新作Wasting LightではGrohlは原点回帰を試みている。いくつかの条件をもって基本へ立ち返る事が計画だった。1)Grohlのサンフェルナンドにあるガレージにてテープでレコーディングをする。2)伝説のNevermindのプロデューサーButch Vigを採用する。3)Germs, Nirvana, Foo Fightersに以前参加したギタリストPat Smearを復帰させる。4)NirvanaのメンバーだったベーシストのKrist Novoselicをシアトルから呼んで、何曲かゲスト参加してもらう。ドキュメンタリー、Back and ForthでGrohlが今作のレコーディングが本格的に指導する前にこう語っている。
「アルバムが家で作れるっていいことだな。家の中で作ったように聞こえると思うよ。うん、絶対そうなる。」そんなことはなかった。事実、ガレージはアリーナ演奏を想定して作られたと言っているし、結果としてWasting LightはFoo Fightersが90年代の終わりから録音してきた同じような巨大で、打ちのめされるような音作りになっている。どちらかというとキャッチーというよりは力づよいマッチョな作品である。オープニングナンバーの"Bridge Burning"、"Rope"、メタル調のアッパー、"White Limo"で顕著のように、新しくギターを三本使った押しは所々で以前にはみられなかった勢いを与えている。Vigは曲を甘く仕上げることで有名だったが、ここではもっぱら壁をぶち壊すかのような演奏に徹している。首尾一貫して、Wasting Lightではこの効果がうまく起動していて、まるで職人芸のように落ち着きさえも窺える
。Grohlのシャウトはこの数年、ここまで危険で嬉しそうにずたずたしたものではなかった。もし彼が悪魔祓いしようとしてるのであったら、そう、まるで叫び声で悪魔を追い出してしまったかのようだ。

しかし、Foo Fightersの長いキャリアはフロアで腕を突き上げて騒ぐロックファン達に支えられてきた。。Wasting Lightはライブセットのスタート曲に値する曲がいくつかあるのだが、バンドの以前のシングル曲ほど記憶に残るものは少ししかない。本当に心高ぶるメロディーやフックが無いのだ。Grohlのお得意の静かな曲からダイナミックに曲調がクレッシェンドする方法論に適った曲、たとえばオルタナロックのララバイ"Arlandria"と"These Days"やポップパンク風の締めの曲、"Walk"などは彼の最良の作品と同じエネルギーに近いものを感じる事が出来る。理論として、セラピーの方法としては、まだこのやり方は古くなってはいない。Hüsker Düの元フロントマンで80年代のパンク仲間Bob Mouldがツェッペリンのようなザクザクしたナンバー"Dear Rosemary"でセミボーカルとしてゲスト参加し、Novoslelicは"I Should Have Known"ではNirvanaの"Silver"での演奏のような丸くて叫び散らかすような重たいベースを聞く事が出来る。

Back and Forthの最初の方でGrohlが何かを思い返すシーンがある。
「みんな、俺がバンドを始める事を憎らしく思ってたんだ。結局Nirvanaみたいな音楽またやるんだろ?って。はぁ?ラウドロックってこと?メロディーが大事?シンバルが鳴りまくってるやつ?重たいドラム?まぁ、結局俺がやってる音楽ってそうなんだけど。」それは本当である。いつも彼はこうだった。ただ、今回に限ってはメロディーが一番足りてなかった。

原文:http://pitchfork.com/reviews/albums/15328-wasting-light/

Foo Fighters/Rope




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