Nightish Hearts Of The Cold Rains
Oct 5, 2011
Words by Sean Moeller
Illustration by Johnnie Cluney
Recording engineered and mastered by Matt Oliver
Translated by Teshi
Illustration by Johnnie Cluney
Recording engineered and mastered by Matt Oliver
Translated by Teshi
もっとも寝心地がよい夜は屋根が大雨に打たれているときだ。屋根板が水でくすぐられ、雨粒を打ち砕き、床下の古い木の板に柔らかく降りかかっている。嵐のように水が勢い良くあらゆる方向から降り、ぎざぎざの線を辿り地上流れ出ている。まあただの水だけど、屋内にいる人々を怖がらせ、外にいる人たちも濡れないようにすばやく動くようになる。水溜りを避け、氾濫する水の流れは一番短い行路を辿り下水溝の格子や排水路へ向かっている。全ては活き活きと勢い良く進み、ぴたぴたぽとぽと音を立てる雨音は人間の力では作り出すことの出来ないララバイだ。
僕らは一番気持ち良いフランネルの掛け布団にくるまり、暖かい飲み物を持って、濡れたシンフォニーを僕らに届けさせる。ロマンティックな光景だろ。心の中が暖かくなるようだ。僕らはこういう夜や陰鬱だけど楽しい午後が大好きだ。(外に出ることが出来ず)僕らは家族に囲まれ本を読んだり、パズルをして時を過ごさなければならない。他にどうすることも出来ないし。これと同じような日々がMat Kearneyが自身の曲で取り入れるような感情やムードを作り出す。実際に何曲かの中で雨が降っていて、それらはまるで楽曲自体が灰色のシャワーを体現しているようだ。
他に寝心地が良い夜は兄弟や母親が虐待的な父親(或いは旦那に。それはケースバイケース)に暴力を振るわれているときだ。なぜかって、彼らの悲鳴や鳴き声を出来るだけ遮って、なるべく早く寝ようとするからだ。朝が来るまでには救われる。学校や仕事や、そこから遠ざかるものならなんでも君を救ってくれる。Kearneyはこういう夜も描き出す。例えば"Roachester”は最新作"Young Love"に収録された一曲だ。この歌を通して、誰も暴力からは救われない。パンチやキック、ビンタが間接的に伝っていき、みんなが救いを求めている。小空港の下には国有地が横たわり、曲の登場人物の一人がどこよりもそこへ行き、よく飛行機が飛び立つのを眺めている。それが彼に希望を与えるのだ。
Kearneyはソングライターとして、シンガーとして物事に対するあらゆるマナーを持っている。僕らに何か感じさせるため、そして感情移入させるためだ。彼の物語のキャラクター達は言葉で説明できないパワフルな感情に支配され、出来るだけの力を駆使して「つぶやき声」や「反響」と戦っている。それが彼らを生き返った気分にさせたり、幾つかは悪い印象を残し、彼らをエコーがかかる洞窟になったように思わせる。それはまさに音を跳ね返したり、音を囲ませる壁だ。
愛は蜂の様に襲ってくる。毒針を向けて、興奮しながらやってくる。Kearneyが描く愛は普段嘆かわしい結果を孕んでいる。実際に値するよりもかなり長い間大切にされるような愛だ。しかし、そこに雨が降り始める。愛は雨に打たれ、議論を醸し出す。大抵は幸せな気分なのだが、Kearneyは魔術師の様に雨の冷たさを彼の広大な暖かさへ叩きつける。そういう悲しそうな目と悲しそうな心を見せるのはちょっとした天賦の才だ。彼らはその状況から回復できると信じて、全てを手に入れる事が出来ると思っている。全てっていうのは「いいもの」の事だよ。でも悲しい事に、それはそう簡単に実現するものでもないんだ。
Mat Kearney Debut Daytrotter Session
Mat Kearney Official Site
試聴・ダウンロード
セットリスト
- Welcome to Daytrotter
- Here We Go(City Of Black & White収録)
- City Of Black and White(City Of Black & White収録)
- Rochester(Young Love収録)
- Hey Mama(Young Love収録)
0 件のコメント:
コメントを投稿