Warriors In The Moonlight
Oct 13, 2011
Words by Sean Moeller
Illustration by Johnnie Cluney
Recording engineered by Mike Gentry
Translated by Teshi
Illustration by Johnnie Cluney
Recording engineered by Mike Gentry
Translated by Teshi
年をとるたびに、いま自分が手にしている物、あるいは自分の居場所の良さをもっと見出すようになる。まあ、全てが全てそうなるわけではないけれど、そうなる場合の方が多いよね。時間がたてば、うまくいかなかったことも許すようになる。過去を振り返ってみても、一体どのように事態が変わっていたか想像も出来ない。今はずっと頭の中で思い描いていた様な子供を育てている。子供達は尽きることなく僕らを驚かせ、楽しませてくれるけれどね。今住んでいる場所も思い描いていた所だし、結婚した人も同じようにずっと一緒になる(あるいはずっと繋がっている)と想像していた人とほとんどマッチしているし、趣味や熱中することは以前とずっと変わらない。もし僕らが10代の頃に新聞に掲載されている野球の成績のデータやジョークのページを(全く面白くなくても)穴が空くまで熟読してたら、まだこの年になっても同じ事をやっていると気付くだろう。同じようにもしその頃ギターをかき鳴らして曲を書いてたら、今も同じように熱中しているだろうし、そこから離れることは難しい。あの頃のようにいまだに言いたくなることや、言わなきゃいけない事もたくさんある。僕らは頭で思い描いていたのと同じように年をとった(あるいはその最中だ)。僕らは数値を計算する。僕らは唇まで垂れた子供の鼻水をぬぐい、何も考えずにそのままバックポケットにそれを詰め込む。
今僕らは外に出て喧騒から離れた静かなバーを探している。欲しいのはビールと、最高でも二人の友達だけだ。ドラマチックな出来事なんかいらないし、トラブルもごめんだ。特にアメリカ中西部に住んでいると、どこか比較的に交通渋滞の心配が無いところに住みたいと思う。僕達は--確実に妻も--ヒゲを伸ばしたままに出来るのが気に入っている。裏庭ではウィッフル・ボール※を楽しんだりする。続けるとかなり長いリストができるだろう。でも全てが嫌味なく、心配もなく、さらには心地よく思える人生のピリオドに達するまでにはかなり時間を要するのだ。
ミルワーキーのバンドMaritimeはこの種類だ。バンドメンバーは全て父親になり、一緒に年を重ね、インディーロックがクラブでもてはやされはじめた期間に、そこをあえて横断し、自分たちが心地よく思える場所へ責任と献身を持って抜け出したのだ。彼らは観客がショーに来てくれるのは嬉しいけれど、それ以外ではあまり関わりたくないと思っている。Dangerbirdから初のリリースとなるバンドの最新作"Human Hearts"の楽曲は、消え行く時間やトレードされる時間が形成されている様な印象を受ける。そこには過去の振り返りがあり、それ以上に毎日僕達が耐えなければいけない馬鹿馬鹿しい苦難に対する意味が築き上げられている。でもいずれ時間がたてばそういう事も問題視せずに、「楽しいこと」に思えるようになるのだ。Davey Von Bohlenの歌詞はノロノロとかなり遅い速度で変わっていく人々に対する時間の変移を承認しているようだ。ただ何かが引き継がれているだけ。
"It's Casual"という曲で彼はこう歌う。
「脅し、脅される人々の間では嫉妬が芝生を青々と成長させる/僕らは嫉妬心を振り払う。そうすれば一晩中踊っていられるから/僕らは月の下では戦士だった/そうだろ?/間違ってた?/僕らはまだまだ戦い続けるのか?」
戦士だったらきっと死んだ兵士のような鎧を着ているだろう。アルバムカバーのように虹の下に横たわりながら。それか男達が違う戦いに挑んでいるだけかもしれない--ただビール腹を取り除こうとしてるだけなのだ。そう考えると楽しい戦いになるね。それなら許すよ。
Maritime Debut Daytrotter Session
Maritime Second Daytrotter Session
Maritime Official Site
※ウィッフル・ボール(Wiffle Ball)とは空洞で穴の開いたプラスチックボールを使った野球のこと。
セットリスト
- Welcome to Daytrotter
- Paraphernalia(Human Hearts収録)
- It's Casual(Human Hearts収録)
- Peopling Of London(Human Hearts収録)
- Open Roads(未発表)
0 件のコメント:
コメントを投稿