Photo by Ryoma Furutani
..正直言うと、いまだに「エレクトロ」と「ハウス」と「テクノ」が明確に定義出来ない。大阪在住のプロデューサーBob Willeyを紹介するにあたって、Wikipediaのちょっぴり拗れた情報から勉強してみようと思う。でも鵜呑みにしちゃっていいものか...。
まずはエレクトロから。Wikipediaによると、1982~1985年の間に流行したヨーロッパの電子音楽とアメリカのファンクが融合して成立したもので、エレクトロ・ファンク、エレクトロ・ブーギーの略称。なるほど、電子音でファンクを目指したものを、通称エレクトロと呼ぶのか。
今回紹介するのは大阪の音楽プロデューサーBob Willey。上に挙げたジャンルを気軽に行き交いながら様々なプロジェクトを立ち上げ、オンライン上に音楽を配信し続けている。そんな彼のプロジェクトの一つが「Outdoorminer」。
「Outdoorminerではビートっぽいシットを作ってるんだ。 ポップじゃないよ。デトロイト・テクノと同じスピリットを目指しているんだ。」
ではテクノとは何なのだろう。教えてWikipedia。
『テクノ(英: Techno)とは、アメリカのミシガン州デトロイトを発祥とするエレクトロニック・ダンス・ミュージックである。(中略)従来のハウス・ミュージックが持つ享楽性に対し厳しい現実を反映したシリアスな音楽を志向し、より政治的・思想的な側面を打ち出していた。』
なるほど、分かった気がします。確かに従来テクノと呼ばれるものは「アゲアゲ感」ってそんなに無くて、シリアスなイメージだった。
テクノを打ち出したOutdoorminerの新曲『Just You』はこちら。
反復する単純なビートの上に、加工されたボーカルサンプルが飛び交い、それでいてどこか人間味がある滋味な一品。乾いた触感はHot Chipに通じるところもあるかも。彼自身は「いわゆるテクノというジャンルにはそぐわないかもしれないけど、「ジョージ・クリントンとクラフトワークが エレベーターに閉じ込められた」感じだよ。」と説明している。
Wileyの別プロジェクト「Cloudy Busey」では反対にポップでクラブ向けのハウスミュージックを奏でている。しかし、決まったジャンルに閉じ込められたくないため、それも「一時的」なものらしい。
ではハウスミュージックの定義をWikipediaから拝借してみよう。
『ハウス・ミュージック(house music)とは、1977年にアメリカ合衆国シカゴで誕生した音楽ジャンルの一つ。単にハウスと呼ばれることが多い。シカゴのゲイ・ディスコ「ウェアハウス」が発祥とされている』
ふむふむ、ハウスは4つ打ちが主流で、ほとんどがアップビート。短い音と同じメロディーラインを反復させることによって聴き手に高揚感を与えるものだと。え、テクノも実はハウスから派生したジャンルで、特徴も似ているため混同されやすいって?他のハウスから生まれたしたジャンルを見ていると、あまりに多すぎて目がチカチカしてきました。
WilleyがCloudy Busey名義で最近リリースした『Who Says They Love You』はこちら。ここでは曲の合間にラテン調のブレイクビーツを取り入れている。
なんとCloudy Buseyとしてのデビューアルバムが近々発表されるそうで、こちらも期待。
Bob Willeyを通じてWikipediaから電子音楽の主要なジャンルを学んでみたもの、彼の作る音楽と同じように一筋縄ではいかないことがわかりました。でも音楽が一つの形から無限に広がっていく様子は至極美しい。なぜ人がそこに魅了されるのか、その理由が少し分かった気がします。
Follow Bob on Twitter: @outdoorminerbob
http://soundcloud.com/cloudybusey
http://soundcloud.com/outdoorminer-1
彼はほかにもバンドを始めたいという願いから生まれた『Ice Cream Shout』、そしてルームメイトと組んだディープハウスユニット『Paul & Bob』など、様々なプロジェクトを立ち上げている。
英語で読む
Read this article in English here.
0 件のコメント:
コメントを投稿