2012年7月9日月曜日

Soap & Skin



今年はSSW熱が再び上がっている。

一つにはPerfume Geniusの新譜が素晴らしかったことと、もう一つはFiona Appleの勇敢な復活があったからだと思う。

SSWを成すものはConfrontationとConfessionの二つだと思っている。それぞれ「対峙」と「告白」の意味。Con-という接頭辞は「共に、一緒に」という意味だから、上の二つは誰かがいないと出来ない行為。SSWは一人で戦っているイメージだけれど、誰かがいないと戦いは起きないし、対峙するものも生まれない(自分自身が敵の場合ももちろんあるけれど)。



 Soap & Skinは、1990年生まれ、オーストラリア出身のAnja Plaschgによるエクスペリメンタル・プロジェクト。ヴァイオリンを習っていたが、エレクトロに徐々に興味を持ち始める。グラフィックアートなど、いくつか芸術系の学校で学んでいたけれど全てドロップしている。

Aphex Twin, Bjork, Nico, Xiu Xiuなどに影響されたという彼女。ねちっこさがある伸びの良い歌声はBjorkのようだし、時おりみせる、諦念すら感じさせるダラっとした歌唱はNicoっぽい。可愛らしさと狂気が共生するビートはAphex TwinやXiu Xiuに確かに影響されている。

僕が初めて彼女に触れたのは、youtubeの自称「超忙しい音楽オタク」The Needle Dropのアントニー・サンタノのおかげ。彼が彼女のアルバムをPerfume Geniusと比較してべた褒めしていた。初めて聴いたのはこの曲。



この曲も収録された、今年の2月に発売の"Narrow"は父親の死が大きく反映されているらしい。8曲中ほとんどが力強くエモーショナルなピアノ曲が並んでいる。シンプルで空間を残した彼女のソングライティングはとにかく美しい!しかし、下の"Deathmental"や"Big Hand Nails Down"は恐ろしいほどにインダストリアルなビートを展開するなど、エクスペリメンタルな顔ものぞかせている。




エモーショナルな女性SSWが好みの方は是非聴いてみて!

0 件のコメント:

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...